2019年7月24日(水)

[FT]三菱重工は風力発電大手を救えるか

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2012/9/4 7:00
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(2012年9月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

度重なる業績の下方修正、全体の2割近くに上る人員削減、特約条項の抵触回避に向けた金融機関との協議――。デンマークの風力発電機器大手ヴェスタスは、風力産業の苦悩のシンボルとなった。

■「やってはならない企業経営の基本」

ヴェスタスの風力タービン=AP/The Pueblo Chieftain, Chris McLean

ヴェスタスの風力タービン=AP/The Pueblo Chieftain, Chris McLean

世界各地で減り続ける公的補助金と中国のタービンメーカーの台頭が相まって、政府が支える風力産業は大きな打撃を受けた。

だが、デンマーク北部に本社を構えるヴェスタスの問題は、金融危機時の疑わしい戦略と怪しい意思決定にまつわる物語でもある。そのせいで販売台数で世界最大のタービンメーカーであるヴェスタスは、過去4年間で株価が94%も暴落した末、まさに生き残りをかけて戦う羽目になった。

「この会社はコスト管理をほとんどしておらず、資本の管理が不適切で、一部の工場では業務管理が一切なされていない。やってはならない企業経営に関するビジネススクールの基本だ」。バーンスタイン・リサーチのアナリスト、マーティン・プロゼスキー氏(ロンドン在勤)はこう話す。

■三菱重工との提携に望み

ヴェスタスが三菱重工業と「戦略提携の可能性」について交渉中という先週のニュースは、投資家にいちるの望みを与えた。一部の株主の見るところ、洋上風力発電市場でシーメンスやゼネラル・エレクトリック(GE)などと戦おうとするヴェスタスが切に必要としている資本を与えることで、三菱重工は同社の救世主になる可能性がある。

シドバンクのアナリスト、ヤコブ・ペダーセン氏はこれを「戦略的に相性の良い組み合わせ」と呼ぶ。同氏は、ヴェスタスが高額な洋上発電機を開発するのを三菱重工が手助けできると考えている。

ソニー・エリクソンの元社長で、ヴェスタス新会長のバート・ノルドベリ氏は、協議の事実が公表される数日前に、10~20%の株式を取得する投資家を探していると話していた。ベアリングスケ紙に対し、「重要な大株主で、きちんと話ができ、銀行もなだめることのできるオーナーだ」と語った。

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