2019年9月18日(水)

[FT]米国が苦悩する「世界の警察」という責務

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2013/9/4 7:00
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■「レッドライン」の存在に日本も依存

米議会がシリアへの関与を否決すれば、米国もまた、外国勢力がどんな行動に出たら米国の軍事力行使が正当化されるのかについて、より伝統的かつ限定的な立場に回帰しているというシグナルを送ることになる。つまり、理論上は、シリア問題で行動を拒むことは必ずしも、米国が世界の警察官の役割から完全に退くことを意味しないわけだ。

問題は、そうした米国の決断はアサド政権によるさらなる残虐行為を促すうえに、必然的に、それよりずっと大きなメッセージを送っていると解釈されることだ。というのは、米国の「レッドライン(越えてはならない一線)」には何らかの意味があるという確信が、太平洋からペルシャ湾、ロシア・ポーランド関係に至るまで、世界の安全保障構造の大半を支えているからだ。

良くも悪くもオバマ氏はシリアに関してそうしたレッドラインを引いた。オバマ氏が週末に示唆したように、米国がシリア問題で行動しなければ、米国の敵国は結論を下すだろうし、同じことは米国の同盟国についても言える。ほんの数例挙げるだけでも、日本、イスラエル、ポーランドの政府は皆、米議会がシリアでの軍事行動を否決すれば不安を感じるだろう。世界は思っている以上に米国の警官に依存しているのだ。

By Gideon Rachman

(翻訳協力 JBpress)

(c) The Financial Times Limited 2013. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

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