「次期トップは欧米以外から」 IMF専務理事
【ワシントン=大隅隆】国際通貨 基金(IMF)のストロスカーン専務理事は2日、「IMFは欧州から、世界銀行は米国からトップを出すとの合意があるとされるが、それは終わった」と語った。新興国の台頭など世界経済の構造変化に対応し「次期トップは欧米以外から出るのが公正だろう」とも発言した。ただ、実際の人選で欧米各国が新興国出身の候補を支持するかは微妙だ。
訪問先のインドのニューデリーで記者団に語った。2012年のフランス大統領選への出馬観測があるストロスカーン氏の後任人事などを巡り、日本や新興国も巻き込んだ綱引きが活発になる可能性がありそうだ。
IMF・世銀の歴代トップを欧米が分け合う慣例については、欧米間の暗黙の合意があるとされる。この結果、国際連合など他の国際機関と比べ、欧米主導色が根強く残りトップ人事の改革も遅れている。