中国・恵生、香港で売買停止続く 汚職調査が影響との観測
【香港=川瀬憲司】香港で上場する中国の民営プラントエンジニアリング会社、恵生工程技術服務の株式の売買停止が3日も続いている。2日朝から株価が急落し、取引開始後1時間余りで突然売買を停止した。同社は中国石油天然気集団(CNPC)グループとの取引関係が深く、現在中国で進んでいる汚職調査の影響を受けるとの観測が広がっている。
これに対し恵生は2日夜、「会社は正常に運営されており、プロジェクトも通常通りに進んでいる。既存の契約も引き続き履行していく」とする声明を発表。同時に主要株主でトップの華邦嵩主席が「現在、中国の関係機関の調査に協力している」と明らかにした。
恵生はCNPCの上場子会社、中国石油天然気(ペトロチャイナ)からエチレンプラントなどを多数受注している。その関係の深さから、汚職調査が本業や経営陣に波及するのではないかとの見方があり、週明け2日の取引開始直後から売りが先行。取引開始から1時間強で株価は16%強下落した。株価は1.98香港ドル(約25円)と昨年12月の上場以来初めて1香港ドル台に低下した。