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インド、第2世代携帯の免許122件無効に 最高裁判断で再入札へ

【ムンバイ=黒沼勇史】インド最高裁は2日、同国で現在主流の第2世代(2G)携帯電話サービスに使う周波数の割当事業免許の不正疑惑に絡み、122件の免許を無効とする判断を示した。政府の割り当て手法が「適切でなかった」と指摘、入札方式でやり直しを命じた。事業者の過半が対象となる。世界第2位の印携帯電話市場を揺さぶる疑惑は、大量の免許取り消しという異常事態に発展。事業者が今後の入札で追加コストを強いられる可能性も大きい。

不正疑惑を巡ってはラジャ容疑者と企業関係者13人と3社の情報漏洩や背信行為に関する刑事訴追に加え、同国の非政府組織(NGO)「公益訴訟センター」が2G免許の取り消しを求めて提訴。2010年には高裁が訴えを棄却したが、最高裁に上告した。最高裁命令は免許取り消し請求への判断を示した。

■ドコモ出資先も対象

無効となる免許は08年1月以降に通信情報技術省が与えたすべての2G免許で122件。今後4カ月だけは有効とし、通信情報技術省にはそれまでに入札方式で割り当てをやり直すことを求めた。同省によると、固定電話なども含む通信免許の発給件数は全体で281件で、その4割強が発給後4年を経て失効する計算だ。15社ある事業会社の過半となる8社が対象となる。

122件中85件については割り当てが不適切だったと明確に認定した。この中に含まれるのは、ノルウェー携帯大手の現地法人ユニノール(22件)や印家電大手ビデオコン(21件)など新規参入組が多い。日本のNTTドコモが出資するタタ・テレサービシズも3件の免許が無効になり、5000万ルピー(約7500万円)の罰金が科される。

■入札日程で混乱も

だが、122件の免許の有効期限とされた4カ月以内に入札が済む可能性は低いとの見方が強い。10年4~5月に実施された第3世代(3G)サービスの事業免許の入札は当初予定から約1年半遅れた。制度的には4カ月が過ぎれば122件の免許に基づくサービスは全て停止することになる。報道などによると印政府は「利用者に大きな影響はない」としているが、サービス停止を避けるためスケジュールの延期も予想されている。

一方、122件の免許に今後応募する携帯事業者は、多額の追加コストの負担が生じる可能性が高い。最高裁が命令の一因として、2G免許の割り当てが割安だったことを挙げているためだ。

■サービス縮小に懸念

インドの携帯事業免許は、10年の3G用の周波数割り当てで入札方式を導入する以前は先着順だったといわれる。中でも08年の割り当てでは、先着順の適用や応札日時を公表する前に一部事業者に漏らしたとされる。免許料が01年の割当時と同額と割安に設定したことも非難されていた。

コストが通話料に転嫁されれば、足元で鈍化している携帯加入件数の伸びが一段と鈍る公算も大きい。インドでは旺盛な個人消費を追い風に加入が伸び、累計加入件数は中国に次ぐ2位の規模があるが、携帯電話サービス産業が縮小に転じる懸念もありそうだ。

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