「江沢民氏死亡」報道、香港の放送監督当局が調査へ
香港で放送局を監督する広播事務管理局(広管局)は地元テレビ局のATVが7月6日夜に中国の江沢民・前国家主席が「死去した」とする報道について調査することを決めた。同社の実質的なオーナーで江氏に近いとされる王征氏が「同社の経営陣の中で果たしている役割」についても調べるとしている。
ATVは中国国営の新華社通信が翌7日に「純粋なデマ」と伝えたことなどを受け、7日には「江氏死去」の報道を取り消し、謝罪している。広管局は「江氏死去」という「誤報」について視聴者から41件の意見が寄せられたとしたうえで「規定に従ってこの案件を処理する」としている。
調査の詳細について広管局の担当者は2日、日本経済新聞に対し「今後、合理的な時間内で調査を完了する。どれだけ時間がかかるかは収集する資料や関係者の協力が得られるかどうかにかかっている」と回答した。
(香港=川瀬憲司)