2019年1月22日(火)

インドネシア、中国と通貨スワップ再開 首脳会談で合意

2013/10/3付
保存
共有
印刷
その他

【バリ(インドネシア)=渡辺禎央】中国の習近平国家主席とインドネシアのユドヨノ大統領は2日、ジャカルタで会談し、金融市場の緊急時に資金を融通し合う「通貨スワップ協定」など包括的な経済協力で合意した。3日には両国企業が総額300億ドル(2兆9千億円)規模の事業で協力する文書に調印。東南アジア最大市場のインドネシアと中国の接近が鮮明になっている。

習氏が東南アジアを公式訪問するのは3月に主席に就任してから初めて。通貨スワップの金額は約150億ドル。両国は2009年に契約を結んだが、12年に失効していた。インドネシアは中国以外では日本と120億ドルの協定があるほか、緊急性の高い事態に備えて世界銀行などから50億ドルの緊急融資枠を得ている。海外マネーの流出機運が高まるなか、一段と増額していく。

両国政府は今回、経済・貿易協力の5カ年プログラムのほか、工業団地開発や農林水産、観光、環境、宇宙分野などの協力で覚書を交わした。ジャカルタの大統領宮殿で共同声明を発表した習氏は「これまでの戦略的関係から包括的関係に引き上げることで合意した」と表明した。

一方、3日にはインドネシア産業省と商工会議所が、中国の約300人の政財界人を招き昼食会を共催する。鉱業や交通インフラなど計21件の事業で、中国企業による投資や両国企業の協力で合意する。

インドネシア経済の安定成長を支えてきた個人消費と企業投資のうち、消費は金融引き締めやインフレで減速気味。投資の活性化と金融市場の安定が重要課題となるなか、中国はインドネシア側の要望を満たす形で首脳会談を演出した格好だ。

習氏がインドネシアを東南アジアで最初の訪問先に選んだ背景には、同国が持つ地域安全保障や経済面の重要性がある。同国は中国とフィリピンなどが対立する南シナ海の領有権問題に直接関与しないうえ、東南アジア最大の経済規模を持つ。

今月上旬にバリ島で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に向け、各国首脳がインドネシアを訪問する。習氏はいち早く訪れて自国の重要性をアピールする狙いがあるとみられる。

日経電子版が2月末まで無料!いつでもキャンセルOK!
お申し込みは1/31まで

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報