米、ロシア経済制裁検討 ウクライナで親ロ派デモ拡大 - 日本経済新聞
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米、ロシア経済制裁検討 ウクライナで親ロ派デモ拡大

プーチン氏、軍の即時撤収拒否

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【ワシントン=吉野直也、モスクワ=田中孝幸】ケリー米国務長官は2日の米NBCテレビ番組で、ウクライナにおけるロシアの行動を「侵略」と非難したうえで、資産凍結などロシアへの経済制裁や査証(ビザ)の発給停止を検討する考えを示した。同時に「ウクライナへの軍事介入の方針を撤回しなければ、ロシアは貿易や投資で損失を被る」と警告した。

これに先立ち、オバマ米大統領は1日、ロシアのプーチン大統領に電話し、ロシア軍をウクライナ南部、クリミア半島の同軍基地に即時撤収させるよう求めたが、プーチン氏は拒否した。

電話協議は1時間半に及び、オバマ氏はロシア軍が撤収しなければ、ロシア南部ソチで6月に開催予定の主要8カ国(G8)首脳会議の準備会合への米国の参加を見送ると表明した。

ロシアは軍の派遣を公式に認めていないが、クリミアでは同地に駐留するロシア軍所属とみられる部隊などが展開。欧米は軍事介入として批判している。

ウクライナでは2日、ヤツェニュク首相がロシアの軍事介入方針について「脅しではない。現実的な宣戦布告だ」と危機感を表明。ウクライナ政府は同日朝から予備役の招集を開始。軍に臨戦態勢を指示した。

ウクライナでは分裂含みの緊張も高まった。タス通信によると、同国東部の中心都市ハリコフでは1日、ロシア系住民による1万人規模のデモ隊が、新政権支持者が管理下においていた州政府庁舎内に突入して占拠。衝突で双方に計111人の負傷者が出た。

ロシア通信によると、ロシア国境に近い東部の工業都市ドネツクでも1日、ロシアの介入を求める数千人規模の抗議デモが発生。クリミア半島のロシアへの再編入を支持する声が相次いだ。

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