中国上海市人民代表大会(議会)は1日、同市トップの共産党委員会書記に昇格した韓正氏の後任の市長として楊雄氏を選出した。楊氏は、党中央で強い影響力を残すとされる江沢民前国家主席に近く、江氏が市長にねじ込んだとの見方が出ている。
楊氏は、昨年11月の共産党大会で、党重要幹部である中央委員や中央委員候補に選ばれなかった。中国最大の経済都市を代表する上海市長が中央委員・候補以外から充てられるのは異例。
楊氏は1953年、浙江省杭州市生まれ。上海市政府の要職を経て、国有企業の投資会社の社長に就任。一部の中国メディアは、同社の責任者に江氏の長男が名を連ねていたと報じており、楊氏は長男の側近だったとの情報がある。上海航空会長を経て2003年から上海市の副市長を務めていた。(上海=共同)