EU、イラン追加制裁決定 原油禁輸も視野

2011/12/2付
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【ブリュッセル=瀬能繁】欧州連合(EU)加盟27カ国は1日の外相理事会で、核開発疑惑のあるイラン向けの制裁強化を決めた。資産凍結や渡航禁止の対象として180のイラン政府関係機関・個人を追加した。在イラン英国大使館への乱入事件を踏まえ、イラン産原油の禁輸など一段の厳しい対応を視野に「適切な手段を講じる」方針で合意した。

イラン向け制裁強化は、国際原子力機関(IAEA)が11月上旬にイランの核疑惑報告書を公表したのを受けた措置。EUはこの日の結論文書で「深刻な懸念」を表明する一方、これまでの290機関・76個人の資産凍結や渡航禁止の対象を大幅に増やす必要があると判断した。

テヘランの英大使館の乱入事件についてEU外相は「英国とEU全体に向けられた行動」との認識で一致した。理事会後にジュペ仏外相は今後の対応について「金融と原油の制裁を検討している」としながらも「原油禁輸はギリシャが態度を留保している」ことを明らかにした。

ヘイグ英外相は1日、核疑惑関連の制裁強化に加えて「イランの金融部門を一段と孤立させるための経済制裁の強化を唱える」と強調、独仏も前向きだ。ただ、金融危機に直面しているギリシャはイラン産原油の輸入が多く、仮に禁輸を決めた場合のギリシャへの支援などが今後のEU内の調整の焦点となる。

イラン産原油はEUの輸入原油の約5%を占め、ロシア、ノルウェー、リビア、サウジアラビア、カザフスタンに次ぐ6番目の輸入元。ギリシャのほか、スペインやイタリアもイラン産原油を多く輸入している。

アシュトンEU外交安全保障上級代表は「我々がとても真剣であることをイランに明らかにする時だ」と追加制裁の理由を説明する一方で、核問題をめぐる協議の再開に向け「イラン側からの返事を待ち続ける」とも語った。

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