2019年1月20日(日)

「EU全域の銀行監督」 ドイツ連銀理事が表明
欧州委に近い案 非ユーロ圏も対象

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2012/9/3付
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【ベルリン=赤川省吾】ドイツ連邦銀行(中銀)は欧州で金融行政を一元化する際に、大手銀行だけでなく地域金融機関も含めたすべての銀行監督を集約すべきだとの考えを明らかにした。ドンブレット理事が日本経済新聞記者に対し、「(新しい監督機関に域内の)すべての銀行の情報を集約する」と語った。こうした独連銀案は、大手銀行だけを集約対象にすべきだと主張するドイツ政府と対立することになるが、欧州委員会の主流派の考えには近い。一方、東京の金融市場でドイツの外貨準備の運用を始めることも正式表明した。主なやり取りは次の通り。

アンドレアス・ドンブレット氏 米国生まれでドイツの大学卒業後、ドイツ銀行など国内外の民間銀行で勤務。2010年から独連銀理事。52歳。

アンドレアス・ドンブレット氏 米国生まれでドイツの大学卒業後、ドイツ銀行など国内外の民間銀行で勤務。2010年から独連銀理事。52歳。

――欧州では金融行政の一元化に向けた各国政府・中銀の駆け引きが始まった。将来の銀行監督の仕組みはどうあるべきか。独連銀はどんな案を主張しているのか。

欧州連合(EU)の欧州委員会は金融行政の一元化についての素案を(早ければ)11日に対外公表する準備を進めている。これは欧州で統一的な銀行監督制度を整備すべきだという6月29日のEU首脳会議の合意に基づいたものだが、それをどう実践するかはなお不透明。欧州中央銀行(ECB)がなんらかの役割を果たすことは明らかだ」

「独連銀は(国ごとに異なる)監督基準を一本化することは原則、賛成している。(ユーロ圏の銀行であっても)業務範囲はユーロ圏だけでとどまっていない。このため、さまざまな規制や基準がユーロ圏17カ国だけでなく、EU27カ国にすでに適用されている。(実際に危機が起きた場合は)連鎖反応がユーロ圏外にも広がるので、すべてのEU加盟国の銀行監督を統一すべきだと思っている。(ユーロ圏だけで銀行監督を一元化すれば)欧州統合が異なるスピードで進んでしまうし、それは望んでいない」

「域内のすべての銀行の監督を一元化することが必要だと考える。実務面では新しい監督機関が大手銀行だけを検査し、残りの中小銀行は引き続き個別国の監督当局が監視することになるが、必要なときにはいつでも、監督機関に(中小銀行を含めて)すべての情報を集約できるようにする」

「最終的な監督責任は必ずしもECBが負う必要はない。大切なのは銀行監督機関と中銀が緊密に連携し、頻繁に情報交換することだ。(独立した)金融政策を維持するため、最終的な監督責任はECBではなく、別の機関が持つことが望ましいと思っている。(ドイツ連邦金融監督庁の検査に、独連銀が協力する形の)ドイツがいい例となる」

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