2019年5月23日(木)

BNPパリバに罰金89億ドル 米司法省、ドル決済も1年禁止

2014/7/1付
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【ニューヨーク=佐藤大和、パリ=竹内康雄】米司法省は6月30日、仏銀最大手のBNPパリバに総額89億ドル(約9千億円)の罰金を科すと発表した。ドル資金の決済業務の一部も最長1年間禁じる。パリバは米国が金融制裁の対象としたスーダンやイランとの間でドル送金などの金融取引を続け、その事実を隠していた。これらが米国法に違反すると認定した。

パリバは今回の措置を受け、2014年通期で最終赤字に転落する可能性がある。外国の金融機関への罰金としては過去最大。パリバを巡ってはオランド仏大統領が「制裁は過剰で不公正」とし、オバマ米大統領に再三抗議。米仏間の政治問題になりつつあった。

米司法省のホルダー長官は6月30日の記者会見で「米国で業務を継続したければ、テロ支援国を制裁する米国の法律に従わなければならない」と語った。同省によると、パリバは主に原油関連取引に絡んでスーダンやイラン籍の顧客との間で、12年までドル送金を手掛けていた。同社幹部も黙認した「組織ぐるみの行為」とされ、ドクルセル最高執行責任者(COO)が引責辞任する。

パリバは6月30日の声明で、4~6月期に58億ユーロ(約8千億円)の特別損失を計上するとの見通しを明らかにした。パリバの13年通期の最終利益は48億ユーロで、14年通期は最終赤字に転落する可能性がある。パリバは7月31日に4~6月期決算を発表する。

ニューヨーク拠点などにおけるドル決済業務の一部停止は来年1月から1年間。サービスの低下は顧客離れにつながり、収益に打撃を及ぼす可能性がある。パリバをはじめとする仏銀は貿易金融が強み。地域的にはアジアでの存在感は乏しい半面、歴史的に中東やアフリカ市場と関係が深い。

ホルダー長官は「今回の制裁は世界中の金融機関に対する警告だ」と訴えた。日本のメガバンクにとっても原油輸入先であるイランとの歴史的な関係は常に鬼門となってきた。

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