アラブの春は今 - 日本経済新聞
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アラブの春は今

戦後史の歩き方(10) 東工大講義録から

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今回はアラブの世界の民主化運動「アラブの春」とその後の動き、現地に行ってみてわかってきたことなどについてお話しします。

アラビア語を話す人々が住む地域

日本人には「アラブ」という定義がわかりにくいかもしれません。アラブというのは、おおまかに言ってアラビア語を話している人たちが住む地域といえるでしょう。必ずしもイスラム教徒であるとは限らないのです。

世界地図でみると、アラブとイスラム世界と中東は非常に広い範囲の中で重なり合っています。例えばアフリカ北部にあるサハラ砂漠の北側は全部、アラブ世界にあたります。イスラム世界となると、世界最大のイスラム教徒を抱えるインドネシアまで含まれます。

そもそも「アラブの春」は2010年12月、北アフリカに位置するチュニジアで、一人の青年が抗議の焼身自殺をしたことをきっかけに始まりました。人々の民主化要求運動は大きなうねりとなり、チュニジアのベンアリ政権、リビアのカダフィ政権、エジプトのムバラク政権といった30~40年も続いた長期独裁政権を相次ぎ倒したのです。不正や賄賂にまみれた政治を変革し、新しい希望の持てる社会を待ち望んでいたのでしょう。チュニジアを代表する花はジャスミンだったこともあって、アラブの春は別名「ジャスミン革命」とも呼ばれました。

イスラム教徒にとって、焼身自殺は深い意味がありました。死後、身体がなくなってしまうと、...

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ジャーナリストで東京工業大学特命教授の池上彰(いけがみ・あきら)さんの連載コラムです。経済や教養、若者の学び方や生き方、さまざまなニュースや旬のテーマを、池上さん独自の視点・語り口で掲載します。

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