2019年2月22日(金)

輸送機「こうのとり」、宇宙基地にドッキング成功
打ち上げの遅れ挽回「ここまで100点」

2011/1/28付
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22日に種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げた日本の無人物資輸送機「HTV(愛称・こうのとり)」2号機は国際宇宙ステーション(ISS)へのドッキングに成功した。ISSのロボットアームで捉えて引き寄せてくっつけ、28日午前0時45分にボルトなどによる固定を終えた。HTVは米スペースシャトルが今夏に引退後、大型物資の唯一の輸送手段となるため国際的な注目度も高い。

国際宇宙ステーション(下)に結合された無人物資輸送機「こうのとり」。背景は地球(NASAテレビ)=共同

国際宇宙ステーション(下)に結合された無人物資輸送機「こうのとり」。背景は地球(NASAテレビ)=共同

HTVは宇宙航空研究開発機構(JAXA)・筑波宇宙センター(茨城県つくば市)から指令を受けISSに接近した。

「グッド・テンション」――。ドッキングに先立つ27日午後8時41分、ロボットアームがHTVをしっかりつかんだことを確認した声が米航空宇宙局(NASA)から届くと、約80人が詰めていた筑波宇宙センターの管制室では拍手と歓声が起き、肩をたたいたり抱き合ったりした。

2号機のリーダーを務める田邊宏太フライトディレクタは「すべて順調。ほとんどスケジュール通りで、ここまでは100点満点」と喜びを語った。打ち上げは2日遅れだったが、「期日通りにISSに着けた」と物資を届ける輸送機として重要な評価ポイントも強調した。

国際宇宙ステーションのロボットアームが「こうのとり」をキャッチ、拍手するJAXAの職員(27日、茨城県つくば市)=共同

国際宇宙ステーションのロボットアームが「こうのとり」をキャッチ、拍手するJAXAの職員(27日、茨城県つくば市)=共同

ISSは高度約350キロメートルで地球を周回、時速は約2万8000キロメートルに達する。HTVはISSと通信しながら位置や姿勢を制御。約10メートルに近づくと速度を一致させ、ISSから見て止まった状態でアームにつかまれた。2009年9月に打ち上げた技術実証機(1号機)に続くドッキングの成功で、日本の技術への信頼性が高まる。

28日夜にHTVのハッチを開きISSの宇宙飛行士が入る。ISSには6人の飛行士が滞在しており、HTVで届く食料や水を待っていた。HTVは米航空宇宙局(NASA)の大型の配電機器や冷却装置も届ける。

2月27日には米スペースシャトルもISSに到着するため、邪魔にならないようHTVをいったん別の場所に動かす。3月ごろにはISSから出た廃棄物などを詰め込んでISSを離脱、大気圏に突入して燃え尽きる。JAXAは15年度まで毎年1機ずつ、あと5機を打ち上げる予定だ。

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