汚染水浄化装置、試験運転を再開 福島第1原発

2013/9/27付
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東京電力は27日未明、福島第1原子力発電所で発生した汚染水から放射性物質を取り除く新型浄化装置(ALPS)の1基が試験運転を再開したと発表した。3基あるうち残りの2基も11月までに稼働させる。政府は150億円かけて別の装置を設置する計画だ。「汚染水を来年度中にすべて浄化」する目標に向けた作業が本格化する。

ALPSは原子炉の冷却に伴って発生する汚染水に含まれる63種類の放射性物質のうち、トリチウム(三重水素)を除く62種類を取り除ける。処理が進んだ後に、水がタンクや配管などから漏れても、環境汚染のリスクが大幅に減る。1基で1日に250トンの汚染水を処理でき、対策の切り札と位置付けられている。

3月に試運転を始めた後に、放射性物質の除去に使う薬剤による腐食でタンクに小さな穴があくなどのトラブルが発生。6月に運転を止めて改修作業を進めていた。

第1原発では汚染水が毎日400トンずつ増え、現在は約35万トンたまっている。今の処理能力では来年度までに浄化を終える目標は達成できない。汚染水の増加を上回るペースで作業を進めるため東電はALPSの増設を急ぎ、1日に処理できる量を2000トンまで引き上げる計画だ。

ただ、処理後の水を敷地内に造ったタンクにためる状態は続く。トリチウムはセシウムやストロンチウムに比べて人体や生物への悪影響は小さいとされる。今後は処理した後の水を薄めるなどして、海へ放出することも検討課題となる。

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