iPS細胞、初の臨床研究へ 厚労省審査委が了承

2013/6/26付
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厚生労働省の審査委員会は26日、理化学研究所などが申請していたiPS細胞を使う臨床研究計画を了承した。臨床研究は失明の恐れがある「加齢黄斑変性」という目の難病が対象で、2014年夏をメドにiPS細胞を使った世界初の治療が始まる。京都大学の山中伸弥教授が人のiPS細胞を開発してから6年あまりで、同細胞を使う再生医療が実現に向けて大きく動き出した。

iPS細胞を使った臨床研究の審査委員会後、記者の質問に答える厚労省、再生医療研究推進室の荒木裕人室長=右(26日、東京都港区)=共同

iPS細胞を使った臨床研究の審査委員会後、記者の質問に答える厚労省、再生医療研究推進室の荒木裕人室長=右(26日、東京都港区)=共同

臨床研究は理研の高橋政代プロジェクトリーダーと先端医療振興財団(神戸市)などが計画し、2月に厚労省へ申請していた。

同委員会はiPS細胞の安全性などを確認することを条件に了承した。7月上旬にも審査の結果を厚生科学審議会(厚生労働相の諮問機関)の部会に報告した後、正式に治療が認められることになる。

患者の治療では、既存の薬が効かないなどの条件を満たした50歳以上の6人が対象となる見込み。まず患者自身の皮膚などの細胞からiPS細胞を作製。これをもとに網膜の細胞を作り、病気で傷んだ患者の網膜の一部と入れ替える。

臨床研究は安全性を最優先して確かめる。移植後1年間は1~2カ月に1度の頻度で検査し、その後も3年間は経過を観察する。各地の病院で多くの人が受けられるようになるには、10年ほどかかる見通し。

加齢黄斑変性は国内に70万人の患者がいるとされ、進行を抑える薬がある程度で有効な治療法はない。

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