2019年2月16日(土)

配管損傷の可能性 福島原発、海水から高濃度ヨウ素

2011/3/26付
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東京電力福島第1原子力発電所の1、3号機のタービン建屋地下の水たまりから高濃度の放射性物質が検出された問題で、原子炉につながる配管などが損傷し放射性物質が漏れた可能性が出てきた。経済産業省原子力安全・保安院は放射性物質の濃度などから使用済み核燃料プールから漏れたとは考えにくいとみている。また東電は26日、第1原発近くの海水から高濃度の放射性物質を検出したと発表。同原発から漏れ出したとみられる。

第1原発では24日、3号機のタービン建屋で作業員が水にぬれて被曝(ひばく)。水は放射性物質のヨウ素131などに汚染されていた。1号機のタービン建屋でも汚染水が確認された。

保安院は放射性物質の種類や濃度、原子炉の状態を検討。「燃料棒が入っている圧力容器や格納容器は健全で、使用済み核燃料プールから漏れ出たとは考えにくい」とみている。原子炉内の燃料棒が損傷して放射性物質を放出し、汚染水が配管や弁を通して漏れ出した可能性がある。

同原発では2、4号機でもタービン建屋で水が発生。東電は26日、1号機で除去作業を進めるなど汚染水の封じ込めを急いでいる。

配管や弁に損傷がある場合、原子炉を冷やす冷却水の循環に支障が生じる。漏出部分の修理や不良な弁の交換などが必要となるが、現場は放射線量が高く作業は容易でない。「冷温停止」という安全な状態に持ち込むには、なお時間がかかりそうだ。

また東電は26日、同原発の放水口から南側330メートルの海域で25日午前に採取した海水から高濃度の放射性物質を検出したと発表した。ヨウ素131の濃度は国が定めた濃度限度の約1250倍に相当する1立方センチメートルあたり50ベクレルだった。

海水中の放射性物質の調査が始まった21日以降で最も高い値となる。東電は「(原発敷地内から)汚染された水が海に出ている可能性がある」と説明している。

一方、東電は26日から2号機でも原子炉への注水を海水から真水に切り替えた。保安院によると27日には1~4号機の使用済み核燃料プールの冷却水も真水に切り替える予定。

1、3号機の原子炉では25日に真水の注入を始めており、これで全ての冷却水を真水に置き換えることになる。海水の塩分による配管詰まりや腐食といった副作用を防げるようになる。

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