2019年4月19日(金)

ヒトの脳の成長、胎児段階で加速 チンパンジーとの比較

2012/9/25付
保存
共有
印刷
その他

京都大学霊長類研究所の平田聡・特定准教授らは、ヒトの脳は同じ霊長類であるチンパンジーと比べると胎児の段階から成長速度を早めることを突き止めた。ヒトの大人の脳はチンパンジーに比べて約3倍だが、どの段階で差が出始めるのかはっきり分かっていなかった。ヒトが高度な言語を駆使する理由など脳科学の解明に役立ちそうだ。

研究成果は米科学誌「カレント・バイオロジー」に掲載される。研究には滋賀県立大学、林原類人猿研究センターも参加した。

平田特定准教授らは、医療現場で使われる超音波診断装置で妊娠したチンパンジーのおなかにいる胎児の様子を観察。頭の大きさから脳の成長を推測した。妊娠17~22週まではヒトと同じように脳が大きくなっていくが、それ以降は成長速度が急激に鈍化した。

ヒトの場合、20週前後から神経回路の形成などが始まり、高い成長速度を維持する。ヒトとチンパンジーの妊娠期間はほぼ同じため、新生児の段階でヒトの脳の体積はおよそ400ミリリットル、チンパンジーは150ミリリットルと差が出る。

ヒトはチンパンジーとの共通祖先から分かれた後、胎児後期にも脳が急成長を続ける発達様式を獲得したことが明らかになった。霊長類同士で脳の発達の違いをさらに調べれば、ヒトの脳の仕組み解明につながる。

春割実施中!無料期間中の解約OK!
日経電子版が5月末まで無料!

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報