2019年1月21日(月)

福島原発、冷却機能の回復急ぐ 作業員被曝で中断も

2011/3/24付
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東日本大震災で被災した福島第1原子力発電所では24日、原子炉や使用済み核燃料プールの安定的な冷却機能の回復に向けた作業が続いた。3号機ではこれまで原子炉などに注入していた海水に替えて真水を送るポンプの復旧作業を進めた。ただ作業員3人が被曝(ひばく)して作業が中断するなど、復旧はなお一進一退の状況だ。

3号機では真水で炉心などを冷やす「補給水系」の復旧に向けた作業を進めた。これまでは緊急手段として消防用ポンプで海水を入れて冷却していたが、海水は塩分や不純物を含んでいるためにポンプなどに悪影響を及ぼしやすい。真水を使うと炉内の圧力や温度が調整しやすくなり、安定的な冷却が可能になる。

被曝した作業員は24日午後、原子炉から離れた3号機のタービン建屋でケーブル敷設作業をしていた。3人のうち2人はやけどを負うなど症状が比較的重い疑いがあり、病院に搬送された。この影響でポンプなど一部の復旧作業が中断した。

3号機は22日夜に中央制御室の照明が点灯し、復旧作業が本格的に進むと期待されていたが、23日夕刻に黒煙が発生したことで作業が中断していた。24日朝までに黒煙が止まったことが確認されたため、ポンプの復旧作業と並行して燃料プールへの海水注入作業を再開。24日午前5時35分から始め、120トンの海水を注入した。

23日、福島第1原発で1、2号機の中央制御室に電源を供給するため、発電機に燃料を補給する東電社員(経産省原子力安全・保安院提供)=共同

23日、福島第1原発で1、2号機の中央制御室に電源を供給するため、発電機に燃料を補給する東電社員(経産省原子力安全・保安院提供)=共同

1号機では24日午前11時半に中央制御室の照明が点灯した。制御室の機能が回復できれば計器などで原子炉の状況を詳しく把握できるため復旧作業の進捗を後押しできる。1号機では上昇した炉内の温度を下げるために海水の注入量を急速に増やしたところ格納容器の圧力が一時的に上昇したが、現在は圧力も温度も落ち着いた状況にあるという。

2号機でも25日以降、中央制御室の照明ケーブルを復旧させる作業が進む見込み。4号機には24日午後2時半から約3時間、ポンプ車で放水した。5号機は同日午後、予備ポンプに切り替え、冷却を再開した。

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