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NTT、光メモリー消費電力100分の1 電気信号に変換不要

NTTは光を使って高速に読み書きできる新しい光メモリーを開発し、英科学誌ネイチャー・フォトニクスに26日に発表した。光を閉じ込める特殊な微小構造を使い、光信号の情報をそのまま処理する。電気信号への変換が必要な現行の通信制御機器に比べ、消費電力を100分の1ほどに減らせるという。記録できる容量を増やし、10~15年後の実用化を目指す。

ネットワークに信号を振り分けるルーターなどの通信制御機器は、光ファイバーで送られてきた光信号を電気信号に変えて処理し、再び光信号に戻している。信号を変換する作業は効率が悪く、消費電力も大きくなる。

開発したメモリーは「フォトニック結晶」と呼ぶ特殊な構造を使う。シリコンなどの半導体の基板に、直径が髪の毛の数百分の1の穴を規則的に開けた。穴の大きさや開け方の違いによって、光の通り道と信号を記憶する部分に分かれる。

光ファイバー通信は複数の異なる波長の光信号を重ねて情報を送受信している。光信号をメモリーに入れると、波長ごとに決まった記憶部に振り分けられ、信号を蓄積できた。信号は読み出すこともでき、RAM(随時書き込み読み出しメモリー)として働く。

試作したメモリーの容量は100ビット程度で、現行の機器を代替するには、記憶できる情報を100倍に高める必要がある。NTTは半導体基板に作る光の通り道を増やすなどの工夫で実現は可能とみている。

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