福島1号機、実質的に水没冷却 格納容器に水たまる

2011/4/22付
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東京電力は22日、福島第1原子力発電所1号機で原子炉格納容器にかなりの水がたまっているとの認識を示した。核燃料棒を収めた圧力容器の下部に迫る水位があった。冷却水の注入が続く圧力容器から漏れた水が、圧力容器を水没させて冷やす対策につながるとみている。事故収束の工程表で3カ月以内の実行を約束した「水棺計画」に位置付ける方針だ。

東電の計画は、圧力容器を囲む格納容器を水で満たして冷却を急ぐ。ただ格納容器に損傷があれば汚染水が外に漏れる。対策の見直しを迫られる恐れもある。

1~3号機の圧力容器には核燃料棒を冷やすための水を入れ続けている。1号機では、圧力容器へ注いだ水が熱で水蒸気になり、弁や配管の隙間から格納容器へ出ている。「水蒸気が水に戻り、格納容器の下部は水で満たされている。水位は圧力容器の底のあたりまであるのでは」(東京電力)とみる。3号機でも1号機のように水蒸気が水に戻り、格納容器にある程度の量がたまっていると推測している。

また東電によると、1、3号機は圧力容器の一部に損傷の疑いがある。水蒸気とは別に、損傷部分から漏れた水が格納容器にたまり、水棺計画に必要な水量を確保できると判断したもようだ。

核燃料棒が浸る水位まで水をためた後は、冷却や放射性物質のろ過を続けながら水を循環させる計画だ。ただ原子炉の損傷が大きければ水漏れの危険がある。2号機は格納容器につながる圧力抑制室に穴が開き、水をためるのは難しい。

また経済産業省の原子力安全・保安院は「(水で満たした格納容器が)水圧に耐えられるかどうか確認が必要」としている。核燃料棒の破損で生じる原子炉内の水素濃度が高まれば、酸素と反応して水素爆発を引き起こす危険もある。

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