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北半球各地に熱波 偏西風蛇行、異常気象招く

中国やロシア、欧州の一部などが熱波に見舞われている。主要な原因は上層を西から東に吹く「偏西風」の蛇行だ。東京大学の中村尚・准教授は「各地で異常気象の連鎖反応を引き起こしている」とみる。東欧や東アジア付近では北向きに蛇行し、高気圧を強めて猛暑をもたらしている。

日本大学の山川修治教授は「蛇行は珍しくないが、南北にうねる度合いはかつてないほどの規模」と指摘する。この傾向は9月まで続く可能性があるという。

蛇行はなぜ起きたのか。三重大学の立花義裕教授は北大西洋低緯度の高い水温が引き金だとみる。上昇気流が活発化して米国東部で高気圧が発達、「偏西風の流れを妨げて蛇行を起こした可能性が高い」と説明する。

猛暑の一因として、北極付近と周囲の気圧がシーソーのように逆になる「北極振動」現象も挙げられる。北海道大学の山崎孝治教授は北極付近の気圧が低く中緯度が高い現在の傾向だと「寒気が北極に蓄積され欧州やシベリアで猛暑になりやすい」と指摘する。

東京大学の山形俊男教授はインド洋の海水温上昇が、日本付近に猛暑をもたらす高気圧を発達させているとみる。さらに、太平洋東部熱帯海域の水温が通常より低くなる「ラニーニャ」現象が発生しつつある影響で、日本で厳しい残暑になる可能性もあるという。日大の山川教授は「強い台風が増える恐れもある」と予想する。

「異常気象」は30年に1度もないような現象を指すが近年増えている。気象庁によると異常高温の頻度は1901~30年に比べ、1975~2004年は東アジアで2.16倍、欧州で2.53倍。「アフリカ南部を除く各地で頻度が高まっているといえる」(気候情報課の楳田貴郁調査官)

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