東日本大震災、鳴らされていた警鐘
日経サイエンス編集長 中島林彦

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2011/4/23 7:00
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3月11日、東日本大震災が発生、仙台平野の田園地帯を突き進む大津波の映像が伝えられたとき、地震学者の多くは予想外の事態に絶句した。その一方、「とうとう来てしまったか」と苦い思いを噛みしめながら見ていた研究者もいた。

1100年以上前、平安時代前期の貞観11年(西暦869年)に「貞観地震」と呼ばれる大地震が発生、大津波が三陸沿岸から東北地方南部沿岸に押し寄せた。その事実が東北大学や産業技術総合研究所(産総研)活断層・地震研究センター、大阪市立大学などによる地質調査でわかってきた。産総研は調査結果を踏まえたシミュレーション研究で、津波が平野部で3~4キロメートルも内陸まで押し寄せたことを明らかにした。津波を生み出した地震の大きさはマグニチュード(M)8.4以上と推定された。

平安時代の大地震によっておきた大津波「貞観津波」のシミュレーション画像。垂直方向のスケールは誇張されている(産業技術総合研究所提供)

平安時代の大地震によっておきた大津波「貞観津波」のシミュレーション画像。垂直方向のスケールは誇張されている(産業技術総合研究所提供)

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