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2号機プール、高濃度の放射性物質 福島第1原発

工程表実行に難題

東京電力は18日夜、記者会見し、福島第1原子力発電所2号機の使用済み核燃料プールの流出水から高濃度の放射性物質を検出したと発表した。通常では検出されない放射性セシウム134の濃度が1立方センチメートル当たり16万ベクレルで、先日採取した4号機のプールの水の約1820倍だった。流出水の放射線量は毎時3.5ミリシーベルトを計測した。

福島第1原発2号機の原子炉建屋内で二重扉を開けるロボット(18日、東京電力提供)=共同

米アイロボット社製無人ロボットを使った原子炉建屋内の放射線量測定では、同日、1、3号機で高い放射線量も確認された。東電は17日、6~9カ月をメドに原子炉を安定した状態に持っていく工程表を公表したが、建屋内の放射線量を今後どのように下げていくかが、事故収束への大きな課題になりそうだ。

福島第1原発2号機の原子炉建屋内で二重扉を通ったロボット(18日、東京電力提供)=共同

格納容器の一部が損傷し高濃度汚染水が漏れ出ている2号機では、原子炉建屋の大部分は健全な状態を保つ。プールの流出水から高濃度の放射性物質が検出されたことで、使用済み核燃料が損傷している可能性もあるが、東電は「原子炉から漏れた放射性物質を含む水蒸気が、原子炉建屋の上部で冷えて液化し、プールの中に入った可能性が高い」と分析している。

遠隔操作する無人ロボットは、アームで扉を開けて原子炉建屋内に入り、放射線量を計測した。1号機は毎時10~49ミリシーベルト、3号機は同28~57ミリシーベルトだった。温度や湿度も測り、事故後、初めて原子炉建屋内の様子が分かった。18日には2号機建屋にもロボットが入った。

原子炉建屋内の放射性物質は、壁や床、建屋の損壊によるがれきなどに付着している。放射線量を下げるには水で洗い流すのが一般的だが、そもそもこれだけ線量が高いと、作業員は近づけず、除染をすることもできない。

工程表では今後、3カ月程度を目標に、原子炉を丸ごと水で包む「水棺」を実施するという。ただ、格納容器に5千トン前後の水を入れるには、損傷がないかどうかを入念に確認しなければならず、どうしても人手による作業が求められる。

放射線量が高いままだと、熱交換器の設置による冷却機能の復旧も難しい。原子炉建屋の外に設けるとしても、原子炉とつながる配管を検査するためには建屋内に入らなければならない。

工程表には大気への放射性物質の拡散を防ぐため建屋全体をカバーで覆う案も盛り込まれたが、放射線量の大幅な低減を前提としており、実現できるか未知数だ。

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