「STAP論文撤回が適切」 理研・笹井氏が会見

2014/4/17付
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STAP(スタップ)細胞の論文を巡る問題で、理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーの指導役で論文の共同執筆者である理研発生・再生科学総合研究センターの笹井芳樹副センター長は16日、都内で記者会見を開いた。「論文の信頼性が損ねられている以上、撤回が適切である」と表明。STAP細胞の存在は「検証価値のある合理性の高い仮説」と理研が進める検証実験の結果を待つとした。

論文に不正の疑いが見つかった後、笹井氏が会見を開くのは初めて。冒頭で「多くの疑惑を招いた事態を心からおわび申し上げる」と謝罪。「日本の科学技術全体の信頼を損ねた」と述べた。

論文の撤回については組み上げ細工に例えて「部品にひびがある以上、仕方ない」と語った。ただ、STAP細胞の有無は「存在を前提にしないと容易に説明できない点がある」と完全に否定はできないと分析。「有望な仮説で、検証する必要がある」と再現性を調べる実験に期待を示した。

笹井氏は存在を否定できず、合理性の高い仮説とした根拠を3点挙げた。1つはSTAP細胞ができる様子を顕微鏡で映したとする動画があり、万能性を示す遺伝子が現れていたのが観察できたという。「映像を人為的に操作することは不可能だ」とした。

もう1つは万能細胞の一種である胚性幹細胞(ES細胞)が混入して実験で見間違えたとの指摘には「ES細胞とSTAP細胞は大きさが明らかに違う」と反論、見分けられるとした。

3つ目の根拠には、STAP細胞が胎盤に成長したとする画像については「(STAP細胞以外の)他の細胞では説明できない」との見方を示した。

笹井氏は36歳で京都大学教授に就任するなど若いころから将来有望な研究者として頭角を現していた。理研に移籍した後も、ES細胞に関する研究で世界的な成果を上げ、英科学誌ネイチャーなど有力誌に論文を何度も掲載した実績を持つ。

STAP細胞の論文を巡っては理研の調査委員会が不正行為があったと認定したが、小保方氏側は調査結果を不服とする申し立て書を提出した。調査委は再調査するかどうか近く判断する方針だ。

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