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「不確定性原理」矛盾実証、次世代技術を後押し

スパコン上回る計算機、盗聴されない暗号通信…

電子や光のミクロの性質を記述する量子物理学は、現在の情報・エレクトロニクス産業を生み出す基盤になった。その根幹である不確定性原理の修正を意味する小澤正直名古屋大学教授らの成果は、ミクロの世界を制御する新技術につながる期待が大きい。

今回、不確定性原理の矛盾が明らかになったことは、ナノテクノロジーに代表される技術の進歩が極微の世界に一段と肉薄してきたことを印象づける。不確定性原理の制約の下では、これ以上細かく調べても壁にぶつかるとして、未知の境界に切り込めなかった。今後は「条件によっては粒子の位置と運動量が同時に正確に測れる」(小澤教授)と期待される。

応用が見込まれる一例が、スーパーコンピューターよりも超高速計算ができる量子コンピューターの開発だ。量子の情報を正確に把握し制御できるようになれば、実用化への研究が加速することが期待できる。また量子情報通信という、原理的に盗聴がされない通信手段の実用化が進んでいる。ここでもその性能向上に拍車がかかる。

半導体デバイスの開発でも、微細加工技術が限界に近づく中で、電子1個ずつを制御して高速処理する単電子素子など「量子デバイス」への期待が高い。超微細な世界で電子などを精密に制御する技術の重要性が増す。

科学研究でも極めて精密な測定技術が必要とされ、まだ実現していない重力波の観測などに威力を発揮すると予想される。

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