福島第1原発、避難区域10キロに拡大 放射線量8倍

経済産業省の原子力安全・保安院の寺坂信昭院長は12日午前6時10分に会見し、5時44分に福島第一原発周辺住民の避難指示の区域を、これまでの半径3キロメートル圏内から同10キロメートルに拡大したと発表した。原子力建屋の中でなんらかの機器が破損し、放射能が外部に漏れている可能性があるためとしている。
原子力施設の正門付近で観測したところ、通常は1時間あたり0.07マイクロ(マイクロは100万分の1)シーベルトの放射能レベルが、8倍の0.59マイクロシーベルトになっているという。また、中央制御室の付近でも放射線量が通常の1000倍に上がっているという。
また、格納容器の「弁」をあけて通常の倍以上に高まっている圧力を下げる作業にまだ時間がかかること、電源回復のための作業に時間がかかることなどを含め、避難する対象の範囲を広げた。