2019年9月16日(月)

震災2年半、見えぬ除染完了 作業員の確保難航
福島7市町村、1年以上延期

2013/9/11付
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きょうで東日本大震災から2年半、東京電力福島第1原子力発電所事故を受けて国が直轄で進める除染が進まない。環境省は10日、計画を見直し、7市町村の作業完了を2014年度以降に延ばすと発表した。今年度末の目標だったが、汚染土の仮置き場確保などに手間取った。年内に完了時期を示すが、一部再除染を認める方針で、さらに遅れる可能性もある。

見直すのは「除染特別地域」の11市町村のうち、南相馬市、飯舘村、川俣町、葛尾村、浪江町、富岡町、双葉町。環境省は年末までに各市町村ごとに完了時期を示す方針。延長期間は最低でも1年以上を検討する。多くの人員を投入すれば来年度中の完了も可能とみるが、作業員を確保するのは難しそうだ。

昨年1月に公表した工程表では、今年度までの除染完了を目標にしていた。しかし、作業着手について住民の同意を得るのに時間がかかったほか、汚染土の仮置き場の設置が進まなかった。双葉、浪江、富岡の3町は作業すら始まっていない。

作業後でも線量が高かったり、新たに汚染が見つかったりした地点については再除染を認める。ただ「多様な現場の状況を踏まえて判断する」(石原伸晃環境相)とし、今回は具体的な基準は示さなかった。住宅周辺の森林除染も、落ち葉の除去などで効果がない場合は追加除染を実施する。

政府は除染の長期的な目標として年間の被曝(ひばく)線量を1ミリシーベルト以下に定めた。目標は厳しすぎるとの指摘が出ているが、石原環境相は「変更はない」と強調する。しかし、6月に除染が完了した田村市でも目標値を上回る場所があり、再除染しても数値が下がるとは限らない。

環境省は今年度までに1兆円を超す資金を投入し、来年度も3262億円の予算を概算要求した。除染費用はさらに膨らむ可能性が高い。避難住民の帰還と費用のバランスをどうとるか難しいかじ取りが求められる。

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