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理研「不正は明らか」 STAP論文で結論、小保方氏処分へ

理化学研究所は8日、STAP細胞の論文を巡る問題で記者会見し、研究不正があったと認定した小保方晴子研究ユニットリーダーが申し立てていた再調査を実施しないと発表した。理研は小保方氏に論文の取り下げを勧告したほか、関係者の処分を決める。これでSTAP細胞の論文に不正があったとした結論が確定した。

記者会見で理研調査委員会の渡部惇委員長は「データの真正さを欠くことに変わりはない。改ざんと捏造(ねつぞう)という不正は明らか」と述べた。理研はSTAP論文を掲載した英科学誌ネイチャーと論文の共同執筆者が所属する米ハーバード大学にも不正が確定したことを伝える。

小保方氏が不服を申し立てていたのは、理研の調査委が研究不正と判定した2点。遺伝子を調べる実験で画像を加工した改ざんについては、米科学誌サイエンスからも同じ問題が指摘され、小保方氏は間違いを認識しているはずだと結論。捏造とした画像の取り違えは、小保方氏が正しいと主張するデータは実験ノートでも確認できなかった。ノートには日付がなかったり実験手法が書かれていなかったりしていたという。

小保方氏側が「悪意のない間違い」で不正には当たらないと主張した点は、調査委は「画像の加工などは意図的で、単純な間違いではない」として主張を退けた。

理研は調査委の報告を受け、8日付で懲戒委員会を設置した。小保方氏に加え、論文執筆で重要な役割を果たした理研発生・再生科学総合研究センターの笹井芳樹副センター長や管理責任として同センターの竹市雅俊センター長らの処分を決める。研究費の返還も検討する。結論は1カ月程度かかる見込み。

野依良治理事長は「今回の事案を厳粛に受け止め、研究不正の防止と、研究活動に対する信頼回復に努めて参ります」とのコメントを発表した。調査委の委員が発表した研究論文で不正の疑いが出ていることについて、理研の川合真紀理事は「誰が委員となっても結果は同じ」と小保方氏の不正は揺らがないとした。

理研はSTAP細胞の存在を調べる再現実験は引き続き継続し、今後1年間かけて結論を得る。すでに出願したSTAP細胞の特許は当面は取り下げず、再現実験の結果をみて判断する。

一方、理研が設置した改革委員会の岸輝雄委員長は8日、調査委員会が再調査しない決定をしたことに関して「(複数の調査委員の論文に)疑惑が出ているが、本当に大丈夫だという説明をしないで結論を出すのは早すぎるのではないか。慌てない方がいいんじゃないかと思っている」と疑問を投げかけた。また一連の問題では「監督官庁の文部科学省の責任も皆無ではない」と指摘。5月中にもまとめる提言に、文科省の責任も明確化する方針だ。

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