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福島2号機で核分裂 原子炉安定遠のく

1・3号機も調査急ぐ

東京電力福島第1原子力発電所2号機で2日、原子炉格納容器内から放射性物質のキセノンが見つかった。政府と東電は核分裂反応が一時的に起きた結果とみている。核分裂が連鎖する臨界に達した可能性もあるとみて究明を目指すとともに、1、3号機の調査も急ぐ。年内をメドとする「冷温停止」の目標に「大きな影響はない」というが、原子炉内の状況把握が難しいことが改めて浮き彫りになり、原子炉の安定は遠のいた。

東電は1日に採取した気体を2日午後に再測定し、前回とほぼ同量のキセノン133、同135を検出した。2日に改めて採取した気体からは同135のみを検出。いずれも1立方センチメートルあたり約10万分の1ベクレルと検出限界に近い微量な値だったため、独立行政法人の日本原子力研究開発機構に分析を依頼。同機構は検出された物質がキセノンに間違いないと確認した。

キセノンは原子炉内で核分裂反応が起きた証拠となる。核燃料が溶け落ちた場所などで一時的に臨界になった可能性も否定できないという。ただ経済産業省原子力安全・保安院の森山善範・原子力災害対策監は記者会見で「(核燃料の)ウラン以外の物質が自然に核分裂を起こしたとも考えられる」と説明。「核分裂が連鎖した可能性は低い」との見方を示した。

2号機のキセノンは10月末から、格納容器内の放射性物質を除去するシステムの運転を始めたのに伴って見つかった。これまでも断続的に核分裂反応が起きていた可能性もある。東電は1、3号機でも同システムの設置を急ぐ。

2号機の原子炉圧力容器底部の温度は75度程度で落ち着いている。細野豪志原発事故担当相は2日夜、記者団に「(原子炉は)しっかりと冷却ができている。(年内に冷温停止を目指すとした)工程表のステップ2もしっかりやれると考えている」と強調した。

温度の測定箇所は限られ、核分裂による変化をとらえられていない可能性もある。奈良林直・北海道大教授は「冷温停止は核分裂反応が止まっていることが大前提だ」と指摘する。予定通り冷温停止できるとする東電や政府の見解に、専門家から異論も出ている。

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