2019年7月21日(日)

汚染水が海に流出 福島原発2号機、立て坑に亀裂
漏出阻止へコンクリ注入

2011/4/3付
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東京電力は2日、福島第1原子力発電所2号機の取水口付近にあるコンクリート製の施設側面に亀裂があり、中にたまった高い放射線量の水が海に流出しているのを発見したと発表した。同原発付近の海水から高濃度の放射性物質が検出されている一因とみられる。東電は亀裂にコンクリート注入する作業を同日午後に行ったが流出を止められなかった。このため水を吸収する高分子ポリマーを施設につながる管に注入する方法に切り替えることを決めた。

亀裂が見つかったのは2号機の取水口付近にあり、電源ケーブルを収めるために使う「ピット(立て坑)」と呼ばれる穴状のコンクリート製施設。施設は海に面しており、同日午前9時半ごろピット側面に長さ約20センチメートルの亀裂が見つかった。

ピットの深さは約2メートルで、底から10~20センチメートル程度の高さまで水がたまっていた。ピット内の空気からは毎時1000ミリシーベルトを超える高い放射線量を検出。ピット内の水は高濃度の放射性物質で汚染されていた。

東電によるとこのピットは既に汚染水が見つかっている2号機のタービン建屋に近いトレンチ(坑道)とつながっており、経済産業省原子力安全・保安院はトレンチの水がピットまで流れた可能性があるとみている。東電は原発敷地内の別のピットなどからも水が漏れ出していないかどうかを点検した。

福島第1原発の近辺の海域では、ヨウ素やセシウムなど高濃度の放射性物質が検出される状態が続いているが、どこから汚染水が海に流れているのか分かっていなかった。今回見つかった亀裂は海に汚染水が流出する経路の一つとみられる。

この問題の影響で、1~3号機のタービン建屋にたまった汚染水の除去作業にも影響が出た。

東電は汚染水をタービン建屋内の「復水器」という装置に収容する計画だが、復水器はすでに満水で、「復水貯蔵タンク」「圧力抑制室タンク」という別のタンクへと次々に水を移す玉突き作業を余儀なくされている。1号機では2日午後に圧力抑制室タンクへの移送が完了したが、2、3号機では亀裂からの汚染水流出問題の影響で、移送作業が遅れた。

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