2019年9月23日(月)

ネット通販、梱包で包む顧客の心 (村山らむね)

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2013/6/7 7:00
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ネット通販では、ウェブ制作から広告まで様々なマーケティング企画開発がなされ、予算もかけられている。それに比べ見落とされがちなのが梱包だ。顧客にとって段ボールに入った商品を受け取るのは最もわくわくする瞬間であり、意外とストレスを感じたりもする。箱が大きすぎたり、ガムテープを爪でうまくはがしたりできなければ、ハサミやカッターを使うしかない。実際、そんな小さなイライラを経験した人もいるだろう。

(1)ネット通販で見落とされがちなひとつが顧客視点による梱包だ。
(2)理想の梱包は開けやすさ、中身の安心と安全、廃棄のしやすさにある。
(3)梱包状態の情報発信をおろそかにしないことが再注文につながる。

日本のアマゾンが発送する段ボール(左)と米アマゾンから送られる段ボール

日本のアマゾンが発送する段ボール(左)と米アマゾンから送られる段ボール

顧客にとって理想の梱包とはどんなものだろう。3点あげたい。まず開けやすさ。大手モールは現在、注文から配送までの時間を競っているが、自宅に届いてから商品を手にするまでの時間を真剣に考えている会社は少ない。ほとんどが段ボールに強度の優れた透明テープを使っている。しかしこれだとハサミやカッターが必要だ。手元にハサミがないと、箱は届いても商品を手にできない。

例えばアマゾンの段ボールは薄いものであれば箱のヘリがファスナー状になっており、道具を使わず開封できる。大型の段ボールの場合は透明テープだが、箱の横の部分に三角形の切り込みがあり、指を入れればテープごと開封が可能だ。子育て中などでハサミを手の届くところに置けない家庭にとってはありがたい配慮だ。楽天の「ハウオリ」というショップでは、テープを長めに貼り先端の部分に折り込みが入れてある。そこを引っ張れば簡単にはがせるような、ちょっとした手間をかけている。利便性はもちろん、こうしたさりげない思いやりに、利用者はキュンとくる。

次に中身の安心と安全。当然だが中身が崩れていないことが何よりも重要だ。梱包材もごみが出るポリエチレン樹脂の緩衝材から、空気を入れるエアーパウチのようなものに変化している。

3つ目は廃棄のしやすさ。エコ意識の定着で段ボールは平らに分解して資源ごみとしてリサイクルに回す人がほとんどだろう。中身を守るためのテープの粘着力と、はがしやすさはトレードオフかもしれないが、そこまで考えた工夫があれば助かる。アマゾンの比較的小さいサイズの段ボールはテープがなく、糊(のり)だけなので分解もしやすい。

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