2019年8月26日(月)

SNSで飛び交う意見を分析 消費者調査、より深く
新手法「MROC」活用広がる

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2013/9/4 7:00
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交流サイト(SNS)を活用して企業の商品開発やマーケティングにつなげる調査サービス「MROC(エムロック)」。従来の調査より消費者の生活や購買行動がきめ細かく分析できるのが特徴で、欧米では大手企業などが経営戦略に生かしている。日本ではここ数年、三菱総合研究所や楽天リサーチ(東京・品川)などが相次いでサービスの提供を開始。今後、メーカーや流通業を中心に活用する動きが加速しそうだ。

■商品開発やサービス改良に生かす

「毎日自転車通勤しているので、着替えは必須。汗ふきシートも毎日使います」

「紫外線対策はしているのですか?」

8月、三菱総研が開設している交流サイトの掲示板には次々に参加者のコメントや意見が書き込まれる。この掲示板のテーマは「暑さ・紫外線対策」。1つのコメントに複数の参加者が数時間おきに、疑問を投げかけたり、回答したりすることで議論の輪が膨らんでいく。

今回の掲示板は、女性の生活や意識などを研究するために設けた。食品メーカーや住宅メーカー、金融機関など20社が研究会のメンバーだ。参加者の意見を聞くことで、暑さ・紫外線対策の実態を把握し、女性が何に価値を置いて行動しているのか明らかにする狙いがある。

MROCは「マーケティング・リサーチ・オンライン・コミュニティー」の略。一般的に顧客企業ごとに調査用のSNSを立ち上げ、消費者や専門会社に登録する調査協力者を数百~1千人規模で募集。テーマや質問を投げかけながら、意見交換を促す。数週間から1年間程度をかけて意見や情報を集めた後に、分析して顧客企業の商品開発やサービスの改良に生かす仕組みだ。

掲示板だけでなく、投票や参加者のブログ、写真や動画の投稿などの機能を備えたものもあり、情報や意見を効率的に集められるのが利点だ。アンケート調査では、調査者とそれぞれの参加者が一対一の関係になるが、MROCはそれぞれの参加者が双方向でやりとりするため、議論を深められる長所がある。

議論で得られた発言やコメントは内容を分析する。MROCでは、単純なサービスや商品に対する評価だけでなく、その背景にある生活意識や消費行動を浮き彫りにすることが期待できる。暑さ対策で消費者がどう対応しているかという議論のなかから、現在販売している商品に「付いていたら便利な機能」などの改善のヒントが出てくる可能性がある。

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