銀座・北新地…0時に解けるアベノマジック
夜の街角100人調査 景気「良い」15%

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2013/4/23 19:32
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午前0時過ぎの銀座、終電間際の駅へ人々が流れ込む(東京都中央区)

午前0時過ぎの銀座、終電間際の駅へ人々が流れ込む(東京都中央区)

すしやフレンチといった高級料理、キャバクラなどの接客サービス。万円単位のお金が飛び交う夜の歓楽街は、景気を映す鏡だ。東京・銀座、大阪・北新地、名古屋・栄。日本を代表する歓楽街で計100人に景況感を聞いた。アベノミクスの効果が見られるのは一部の高級店に限られ、シンデレラのように午前0時になると魔法が解けてしまう――。浮かび上がったのは回復途上の街の姿だった。

「お任せでお願い」。メニュー表を差し出そうとする店員に、客が間髪入れず注文する。北新地の焼肉店「福や」は「お任せのお客さんが全体の半分にまで増えています」(竹下弘行社長)とほくほく顔。ヘレ肉の最上級シャトーブリアンなども含み、1人8千~1万円と通常より2千~4千円高い豪華コースだ。

中華料理の赤坂璃宮・銀座店では「『1人いくらからできますか』と安いプランを聞くお客様が減りました」(佐野由美子・営業本部長)。同店のコースは約1万円からだが、一段上の約1万2000円、約1万5000円を選ぶ客が2~3割を占めるようになった。

しかし、アベノミクスの効果は一部の高級店にとどまり、多くの接客業、タクシーにまでは至っていない。中・上級の飲食店、クラブ・キャバクラなどの接客業、タクシーの3業種を対象に計102人に実施したアンケートで、現在の景気が「良い」と答えたのは15%どまり。39%はまだ「悪い」と感じている。

飲食店で「良い」と答えたのは38店中9店で24%。これが接客業は33店中5店で15%、タクシーに至っては31人中1人で3%に落ちる。つまり、利用する時間帯が遅い業種ほど、景況感の回復も遅れている。

銀座の象徴のひとつ、和光の大時計が0時を指す頃、地下鉄の入り口に人波が吸い込まれていく。高級ブランド店が軒を連ねる中央通りのタクシー乗り場には、約400メートルの客待ちの車列。「人が出てにぎわっているように見えるでしょ。でも終電が行った後は潮が引くんだよ」。ある運転手(48)はあきらめ顔だ。

栄では0時近くになると、タクシーに酔客が次々乗り込む。しかし行く先は、わずか2キロ先の名古屋駅。「リーマン・ショック前は片道1万円弱の郊外までよく運転したのに。今は1000円の名古屋駅行きばかり」(37歳の運転手)

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