2019年9月21日(土)

iBookstore開始 電子書籍、「双方向」で新次元のメディアに (三淵啓自)

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2013/3/22 7:00
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米アップルは3月5日、日本向けに電子書籍販売サイト「iBookstore(アイブックストア)」を通じてコンテンツの配信を開始した。講談社、角川書店、文芸春秋などの有料コンテンツ数万点をそろえる。購入した書籍は「iCloud」に保存し、任意のiOSデバイスにダウンロードして読むことができる。これで米アマゾンと並ぶ2強が日本市場に参入し、日本の電子書籍が新たなステージに入った。

《ポイント》
(1)米アップルが日本で電子書籍を配信し、市場は新たな段階に。
(2)電子書籍は紙版書籍にはない、読み手と送り手の対話に特徴がある。
(3)デジタル教科書など、新しい教育ツールとしての活用も可能になる。

「iBookstore」は音声の組み込みもできる

「iBookstore」は音声の組み込みもできる

日本のiBookstoreはフィクション、マンガ、ビジネス・マネー、ミステリー・スリラー、ライトノベルといったカテゴリーに分かれている。有川浩著「空飛ぶ広報室」などのベストセラー小説や、ヤマザキマリ著「テルマエ・ロマエ」などのコミックもあり、「ジョジョの奇妙な冒険」のカラー版PART4などはiBookstore限定配信だ。

さらに紙版書籍にはないインタラクティブ性がある。たとえば、村上龍氏の小説「心はあなたのもとに」では、読み進むと電子メール配信されたり、子供向けの「ぴよちゃんのおはなしずかん おてがみきたよ」では音声なども組み込まれており、新しい電子書籍の可能性も垣間見える。

一方、アマゾンは今月14日、キンドル・ファイアHDの販売価格を100ドル下げた。破格の専用端末と、どんなデバイスでも読めるオープン戦略で、新しいユーザー体験と、誰でも出版できることを武器に市場を広げる。もともと紙版書籍販売の電子商取引でスタートした会社であり、紙版書籍との同時販売や、オンデマンド出版などに強みを発揮する。

楽天のネット調査(12年6月)によると、約70%の人が電子書籍を認識しているが、利用したくない人も約40%いた。電子書籍を利用したくない理由が「紙で読むほうが好きだから」(約60%)、「電子画面で文字を読むのが疲れる」(約50%)だった。電子教科書が普及していく中で、今後はユーザーの意識も変わるだろうが、こうした需要にも留意する必要がある。

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