ビール系出荷量、11.3%減 4月では過去最低
大手5社
(更新)
ビール大手5社が14日発表した4月のビール系飲料の課税済み出荷量は3623万ケース(1ケースは大瓶20本換算)と前年同月に比べて11.3%減った。4月の出荷量としては現行の統計を始めた1992年以降、過去最低を更新した。前年割れは2カ月ぶり。東日本大震災で被災した工場の復旧に伴い、前年同時期に出荷を大幅に増やした反動が表れた。

2ケタ減は昨年6月以来となる。震災前の2010年4月と比べても7.7%減った。少子高齢化による人口減少も影響した。
酒類別の出荷量でみても、すべてのカテゴリーが前年割れとなった。割安さが特徴の第三のビールは前年同月比2.3%減少。ビールは同14.7%、発泡酒は同18.4%それぞれ減った。
構成比は第三のビールが36.4%と、4月としては過去最高。ビールは47.9%、発泡酒は15.7%だった。
メーカー別の販売量で第三のビールの主力ブランド「金麦」が好調だったサントリー酒類が前年比プラスを確保した。アサヒビール、キリンビール、サッポロビールはマイナスだった。
1~4月の累計出荷量は前年同期比3.1%減った。各社は年間では1~3%程度のマイナスを見込んでおり、「おおむね計画通り」(ビール大手)とみている。