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電子書籍「今読みたい」3割 価格設定がカギ

電子書籍を読める端末がほぼ出そろい、専用サイトのサービス開始も相次いでいる。日本経済新聞の調査では電子書籍を今読みたいという回答が3割に達し、コンテンツが十分にそろっていないなどの制約がある中でも消費者が関心を示していることが分かった。ただ、電子書籍の価格設定については300円程度と考える消費者が多く、出版社側が設定している現状の水準とは開きがあった。

紀伊国屋書店が開発したiPad用書店アプリ 

調査で電子書籍を「読むつもり」と答えたのは19.2%。「すでに読んでいる」の7.0%を加え、約3割が利用に前向きだった。実際に利用する端末は65.6%が「パソコン」と回答し、「多機能携帯端末」の43.2%や「高機能携帯電話スマートフォン)」の34.9%を上回った。

都内の家電量販店では各社の端末の操作性などを試す消費者の姿が目立つ。ソニーの電子書籍専用端末「リーダー」(1万9800円)を購入した男子学生(23)は「価格は妥当。目も疲れないし、語学の勉強に使いたい」と話した。一方、男性会社員(51)は「実際に見てみると、本を読むには画面が小さい」と購入を見送った。

家電量販店の担当者は「いま動くのは新商品に敏感な層。しばらくは様子見の消費者が多い」と指摘する。実際、調査では52.8%が現時点では「読むかどうかわからない」と回答した。今後、販売サイトが対応端末を拡大するなどし、利便性が高まれば、端末の購入に弾みがつきそうだ。

主な電子書籍書店
名 称運営母体コンテンツ数対応端末備 考
BookWebPlus紀伊国屋書店文芸書が1100パソコン10日にサービス開始
honto大日本印刷とCHIグループ文芸書・マンガなど約3万米アップルの「iPad」「iPhone」とパソコンNTTドコモとも連携
リーダーストアソニー文芸書が2万専用端末「リーダー」のみ10日にサービス開始
TSUTAYA
GALAPAGOS
シャープとカルチュア・コンビニエンス・クラブ雑誌・文芸書・マンガなど2万4000専用端末「ガラパゴス」のみ10日にサービス開始
パピレスパピレス文芸書・マンガなど20万パソコンと携帯電話1995年からサービス

(注)コンテンツ数は種類ベース、各社とも対応端末を順次拡大予定

電子書籍の価格は基本的にコンテンツを提供する出版社が決めている。パソコン向け販売で実績のある大日本印刷やパピレスのサイトが扱う文芸書やマンガは紙の書籍と同水準。「紙の書籍より平均で3~4割安い」というソニーのサイトでも価格設定は消費者の意識と開きがある。

文庫本や雑誌も現在、電子書籍の価格設定は紙の書籍と同水準。ただ、調査では68.9%が文庫本1冊の価格は315円以下と回答。雑誌1冊も315円以下が67.8%を占めた。電子書籍を携帯電話向けなどの既存の有料コンテンツと同等と考え、有料コンテンツの月額利用料金並みの価格設定を求める消費者が多かった。電子書籍の本格的な普及に向けては提供する側の価格設定もカギになるようだ。

調査はマクロミルに依頼し、20~60代の1000人を対象に12月3~5日にインターネットで実施した。

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