2018年6月24日(日)

広がる「仮想通貨」経済圏 利用者目線で新たな価値創造へ (三淵啓自)

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2013/6/14 7:00
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 電子マネーが拡大している。プリペイド(前払い)系の主要6電子マネーの2012年の決済件数は11年比20%増の約28億9000万件、決済総額は約2兆4000億円と3年で倍増した。3月からはIC乗車券(カード型電子マネー)の相互利用が始動。鉄道、バスなど148事業者をカバーし、全国駅の約半分の4000駅強の自動改札機を1枚のカードで通過できるようになった。

《ポイント》
(1)主要6電子マネーの決済総額は3年で2兆4000億円に倍増。
(2)電子マネーは決済の違いでオンライン、オフライン、仮想に分かれる。
(3)仮想貨幣と実貨幣の役割を踏まえ、通貨の新しい価値を探る時だ。

 電子マネーは決済方式の違いでオンライン、オフライン、仮想マネーの3つの型に大別される。オンライン方式は小売店などの決済用端末で、金融機関やクレジットカード会社などと接続する。オフラインは非接触型ICカードなどに金銭価値を電子化して収納し、決済端末でオフライン決済を行う。仮想通貨は仮想クーポンを前払いで購入し、その金額分をネット上の電子取引で利用する。

 オンラインとオフラインは流通貨幣に裏付けがある貨幣連動型だ。さらに店舗や企業が販売促進として出すポイントとの連動で複雑になっている。「ワオン」や「ナナコ」は購買に応じたポイント付与でお得感を出している。ただ貨幣ではないので払い戻しができないなどの制約はある。

 一方の仮想通貨はゲーム内のコインや販促のポイントのように、特定のサービス内だけで価値を持つ。貨幣のように国の保障も担保もない。運用はサービスの提供者や管理者に委ねられている。ただポイントで連動を広げる動きが進み、最近は疑似通貨としての存在感が高まっている。ヤフーとカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は、双方のIDやポイントの完全連動を7月に完了する予定だ。5000万人のユニークユーザーをもつヤフーと、CCCの4000万人の会員が連動することで、一大仮想通貨経済圏が誕生することになる。

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