2018年1月21日(日)

スマホカード決済1年 個人店、利用拡大の起爆剤へ

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2013/10/16 7:00
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 米ペイパルはサービスの充実を進める。カード決済に加えて、スマホのカメラを使った顔認証による決済サービスを都心部のカフェなどに売り込む。今後は来店前に商品を注文できる機能を追加する計画で、利便性を高める。

 米スクエアは飲食店情報サイトのぐるなびと組み、全国約1万店の飲食店に加盟を促す。コンビニエンスストアを通じて、読み取り装置の販売にも乗り出している。ローソンの全国の店舗で8月に発売、個人店がすぐ手に入れられるようにした。

 2020年の東京オリンピック開催を控え、小売業やサービス業は外国人観光客向けにクレジットカードやWi―Fi(無線LAN)が使用できる環境整備が求められている。小規模の小売業ではカード決済ができるのは10%台にとどまるだけに、スマホ決済の登場でカード利用が大きく増える可能性がありそうだ。

カード各社、小口取り込み期待

 クレジットカード会社もスマホ決済の普及に力を入れる。ジェーシービー(JCB)はスマホ決済の提携先を広げるほか、自社の決済端末の販売を計画。クレディセゾンはコイニーの営業を始めた。スマホ決済の顧客層は手薄だった小店舗や個人事業主。小口だが数は多い市場を取り込み、国内のカード利用増に弾みをつけたい考えだ。

 JCBは9月、楽天と加盟店契約を結んだ。11月から楽天スマートペイでJCBやアメリカン・エキスプレスなど4ブランドが使用できるようになる。他のスマホ決済との提携も検討、JCBカードが使える端末を広げていく。スマホ向けのカード読み取り端末の開発を進めており、端末販売の参入を計画している。

 クレディセゾンは8月、提携先のコイニーに5億円を出資した。これまで加盟店や決済の審査業務にとどまっていたが、10月から全国9支店でコイニーの営業を開始。加盟店の生の声をサービス改善に生かす。

 カード会社がスマホ決済に力を入れるのは国内のカード決済の割合が海外に比べて低いため。2012年度の国内の個人消費に占めるクレジットカード決済の割合は13%。一方でカードが普及している米国や韓国では50%を超える。クレディセゾンの大谷珠美営業企画部長は「日本はクレジットカードは借金という印象が強いため普及が進まなかった。使える店舗が増えれば、買い物の習慣が大きく変わる」と期待する。

(阿曽村雄太)

[日経MJ2013年10月16日付]

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