2019年6月25日(火)

ヒットさせろ日本の伝統工芸 成功例に共通点あり (村山らむね)

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2014/3/7 7:00
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最近、女性の友達にプレゼントしたくなる日本酒ボトルを作るプロジェクトに参加した。新潟県佐渡市に本社を置く尾畑酒造とイラストレーターの平島毅氏、三越伊勢丹のコラボレーション企画だ。

(1)日本の伝統を生かした良品は多いが、良さを伝える努力は未熟。
(2)従来型アプローチが届かない層にもアピールできる仕掛けが必要。
(3)日本へ来る外国人観光客にも伝統を「翻訳」できる人材の支援を。

味からイメージした色と言葉でデザインした尾畑酒造の日本酒ボトル

味からイメージした色と言葉でデザインした尾畑酒造の日本酒ボトル

食の専門家やコピーライターなど「食と言葉」にこだわる人たちが8種類の日本酒を試飲。自分の好みで順位づけしつつ、飲んでイメージした言葉や色を記入する。人気を集めた2種について、連想された言葉を基に平島氏がラベルをデザインした。

お披露目されたのは、ブルーのボトルにオレンジ色を基調にしたデザインの「薫風」(純米吟醸、2100円)と、ブルーを基調にした「暮逢」(大吟醸原酒、2625円)。ウェブでも購入可能だ。

日本酒は海外で評価が高まり貿易額も伸びている。若い女性の支持も増え、フェイスブックなどのソーシャルネットワークサービス(SNS)でも日本酒が好きな女性の集まりが多数できている。

ただ、女性同士でおしゃれに食事したい時にワインほどは選ばれない。いろんな理由はあるが、例えばラベルはほとんどが著名な書家が書いたもの。伝統と格式を感じさせはするが、「分かってくれる人だけ分かればいい」という独りよがりな発想が垣間見えはしないだろうか。

イメージから発想して銘柄やラベルデザインを決めるような変化球的な試みには、反感を覚える向きもあるかもしれない。だが従来の伝統的なアプローチでは伝わらない人もいる。まず手にとってもらうための一工夫が重要だ。

このプロジェクトを仕掛けた尾畑酒造の尾畑留美子専務取締役は映画会社の出身だ。「和」の良さをターゲットに届けようと様々な試みに汗を流し、伝統を現在に翻訳してギャップを埋める「つなぐ人」として機能している。

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