顧客行動情報は新たな「通貨」 ポイントでもO2O (藤元健太郎)

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2013/4/5 7:00
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楽天が今春からリアル店舗を対象とした「Rポイントカード」を発行すると発表した。楽天スーパーポイントはすでにオンライン上の会員8156万人が利用しており、楽天グループで構成される「楽天経済圏」の様々なサービスで使ったり、ためたりできる。利用者にとってはお得感を感じる値引きであり、出店店舗も販促でのポイント活用が日常的になっている。

《ポイント》
(1)楽天が発行するリアル店舗対象のポイントカードは興味深い。
(2)リアルな行動とオンライン上とがポイントでつながるようになる。
(3)行動情報は新しい通貨。ポイントを介したビジネスチャンスが広がる。

楽天がリアル店舗を対象に発行する「Rポイントカード」。(左)はスタンダード、(右)はEdy機能付き

楽天がリアル店舗を対象に発行する「Rポイントカード」。(左)はスタンダード、(右)はEdy機能付き

さらに楽天証券では一部の取引でポイントがたまるため、楽天会員が楽天証券で取引を始める、送客の好循環も生まれつつある。クレジットカードを複数枚所持している中で、楽天カードをメインカードにする人も増えている。こうしたネット上でのポイントパワーを実店舗でも利用できる今回の取り組みは新規顧客の獲得やリピート増加を狙う目的で導入する店舗も多いとみられる。

楽天のライバルであるアマゾンも今回、ポイント交換の分野で日本航空との提携を発表した。まずはマイレージとギフト券の交換などだが,最終的にはより直接的なポイント交換に進むことも予想される。楽天はポイント交換で全日本空輸と組んでおり、2大連合となる構図だ。

ポイントプログラムはもともとエアラインのマイレージ分野で発達してきた。エアラインの場合はパレートの法則と呼ぶ、出張頻度が非常に高い2割の顧客層が利益の8割を生み出している構図だ。その2割を他社利用させないための施策として導入されたため、高い還元率も魅力的であった。

しかし一般の小売りにも広がる中で、優良顧客でない人にもポイント還元しなければならず、必ずしも利益貢献につながらないケースも増加し、中止する企業も増えた。だが提携によるポイント間の交換が増えたことや、複数の企業の共通ポイント発行が増えたことなどで、生活者のメリットが高まり、再び利用が増えている。

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