顧客行動情報は新たな「通貨」 ポイントでもO2O (藤元健太郎)

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2013/4/5 7:00
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一方で共通ポイントは単なる値引き施策というだけでない付加価値としても注目されている。顧客の利用状況データを相互活用することで「共同マーケティング」としての活用が盛んになりつつある。

藤元健太郎氏
1967年生まれ。野村総合研究所在籍中の93年からインターネットビジネスの調査研究、コンサルティングをスタート。日本初のインターネットビジネス実験モール「サイバービジネスパーク」をプロデュース。99年に故大川功氏のもとでフロントライン・ドット・ジェーピーを立ち上げる。02年から現在のD4DR株式会社代表取締役。経済産業省産業構造審議会委員、青山学院大学大学院EMBA非常勤講師なども歴任。ITによるビジネスや社会システムのイノベーションを発信・提唱し続けている。

藤元健太郎氏
1967年生まれ。野村総合研究所在籍中の93年からインターネットビジネスの調査研究、コンサルティングをスタート。日本初のインターネットビジネス実験モール「サイバービジネスパーク」をプロデュース。99年に故大川功氏のもとでフロントライン・ドット・ジェーピーを立ち上げる。02年から現在のD4DR株式会社代表取締役。経済産業省産業構造審議会委員、青山学院大学大学院EMBA非常勤講師なども歴任。ITによるビジネスや社会システムのイノベーションを発信・提唱し続けている。

これはある地域でA社を利用した人にB社のクーポンを発行する相互送客や、C社が新しく出店するにあたり、該当地域の店舗利用状況から集客予測のデータを推測するなどに活用されている。顧客の本当の生活スタイルは自社データだけでは見えてこない。複数の企業の利用状況から初めて分かることも多い。企業間コラボが増えている背景にはそういう事情もあるだろう。こうした行動データの活用はやはりオンライン上の方が進んでおり、楽天の動きはオンライン上のデータ活用のノウハウをリアルな店舗での利用にまで広げるという流れと捉えることもできる。

このように今後、オンライン上での行動とオフライン(リアル)な行動がポイントを介する形でつながるようになる。もちろん顧客の購買データなどはプライバシー情報も含まれるため、その活用には慎重さが求められるが、優良顧客の囲い込みからスタートした値引きのためのポイントプログラムは、顧客の良質な行動情報を得るための目的の方が強くなりつつあるのかもしれない。行動情報は新しい通貨だ。良い顧客を抱えている企業はポイントを介して他社から手数料をもらうような、新しいビジネスモデルの可能性も広がると言えるだろう。

[日経MJ2013年4月5日付]

 「ECの波頭」は最新のEC事情を、専門家が読み解きます。執筆は、D4DR社長の藤元健太郎氏、通販コンサルタントの村山らむね氏、デジタルハリウッド大学教授の三淵啓自氏、アジャイルメディア・ネットワーク社長の徳力基彦氏が持ち回りで担当します。
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