2019年2月23日(土)

名刺大・2400円・丈夫…英国発パソコン、日本でも起動
発売約1年、全世界で130万台突破

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2013/8/7 7:00
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 低価格のデジタル機器が次々登場する中、「超低価格」とユニークなコンセプトで注目を集めるパソコンがある。英国発の「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」で、サイズは名刺大、価格はなんと日本円で2400円からだ。世界中でIT(情報技術)環境をより身近にすることを目的に開発され、販売台数は全世界で130万台を突破。日本でも筑波大学など教育現場で導入されるなど普及し始めた。

■筑波大、演習講義の教材に採用

ラズベリーパイは手に乗るサイズ(茨城県つくば市)

ラズベリーパイは手に乗るサイズ(茨城県つくば市)

7月中旬、茨城県つくば市にある筑波大学・システム情報系の講義室では、集まった大学院の学生らが次々に研究成果を発表していた。タブレット(多機能携帯端末)を使って洗濯物の乾燥状況をチェックするアプリ、掃除ロボット「ルンバ」を遠隔操作するシステム――。いずれもユニークな機能を開発するのに活用したのがラズベリーパイだ。

筑波大は文部科学省などと連携して実施する人材育成事業「enPiT」で、今春からシステム・プログラム開発の演習講義にラズベリーパイを教材として採用。価格の安さや使い勝手の良さに目を付けて45台を購入し、学生らに実際に利用できるスマホ向けアプリなどを同製品を使って開発するという課題を与えた。

掃除ロボットをタブレットで操作(筑波大の学生がラズベリーパイを使ってつくった作品)

掃除ロボットをタブレットで操作(筑波大の学生がラズベリーパイを使ってつくった作品)

講義に参加した大学院生の落合遥堂さん(22)は、タブレットでルンバを動かせるソフトを作成。ルンバの本体にラズベリーパイを載せ、信号を受けて制御する仕組みにした。「高価な機器を使うと冒険はできない。壊れてもいいと思うと色々試すことができ、楽しかった」と話す。

「超低価格」「丈夫」「壊れても惜しくない」――。従来のパソコンの概念を覆す特徴がラズベリーパイのキーワードだ。英ケンブリッジ大学が支援するラズベリーパイ財団が、「世界の学生や子どもに手軽なIT環境を提供する」目的で開発し、2012年春に発売した。

基板は約8.6センチ×約5.4センチと手のひらに収まるサイズで、無償基本ソフト(OS)「リナックス」を搭載。中高生でも基本を学べばディスプレーやキーボードをつないでゲームや文書作成、プログラムなど一通りの機能を利用できる。価格は当初日本円で2950円から、現在は機能を一部絞った2400円の製品も販売。激安パソコンでも3万~4万円台という状況の中では割安感は群を抜く。発売後約1年で世界での販売台数は130万台を突破する異例のヒットを記録。従来は欧米での展開が中心だったが、日本でも広がり始めている。

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