日産・ゴーン社長、役員報酬9億8700万円
日産自動車は26日に横浜市で開いた定時株主総会で、カルロス・ゴーン社長の2012年3月期の役員報酬が前の期より500万円多い9億8700万円だったと明らかにした。株主からの事前質問に答えた。同社長を含む役員6人の年間報酬が1億円を上回った。
ゴーン社長は「(多くの外国人を含む)経営陣の多様性が当社の成長を支えている」と指摘。海外大手企業の最高経営責任者(CEO)の報酬が自身より多いとの調査結果なども示し、「優秀な人材の採用・維持に努めなくてはならない」と報酬額に理解を求めた。
日産は株主総会招集通知の添付書類で、社内取締役8人の報酬総額(ストックオプション=株式購入権を含む)が約18億8000万円だったと公表。ゴーン社長らの処遇に注目が集まっていた。
ゴーン社長は総会の冒頭で、東日本大震災などの影響を受けながらも過去最高の販売台数となった前期を振り返り、「日産は危機を乗り越える力を証明した。勢いにさらに弾みを付け、12年度に臨む」と説明した。