2019年7月19日(金)

世界一、教育の質が高い国、日本へ 第20回(12月27日)

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2010/12/27 6:00
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東日本旅客鉄道 大塚陸毅会長「大学院のレベルアップ急げ」/JXホールディングス 渡文明相談役「基礎学力の立て直し最優先」/キヤノン 内田恒二社長「才能開花へ大学以外の道も」/三菱ケミカルホールディングス 小林喜光社長「日本人には日本人のやり方」

Q 日本の教育の問題点について、日ごろ感じていることを聞かせてください。

JXホールディングス・渡文明相談役

「最近、特に心配なのは礼儀や節度に欠けた行為が目立つようになってきたことです。モンスターペアレントが出現し、支払い能力があるのに学校の給食費を払わないなど、大人がルールを守らなくなっている。礼節は小さいときに培っておかないと、大人になってからでは修復できません。自由・自律の概念を尊重しすぎたことが、教育を間違った方向に導いているような気がしてなりません。それから『読み、書き、そろばん』のような基礎学力の低下も気になります。特にそろばんに相当する理数系の衰えが著しい」

東日本旅客鉄道・大塚陸毅会長

「私も理系離れを懸念しています。高校3年生で理系を志望する人の割合は20%程度しかないと聞きます。政府の事業仕分けで、科学技術振興機構の予算がやり玉にあがりました。理由は様々あるのかもしれませんが、それにしても将来、日本が生き残っていくために、理数系の人材育成がいかに重要かが理解されていないような気がします。若者の内向き志向も気になります。今の学生は外に出たがらず、バーチャルで満足する傾向があります。ノーベル化学賞を受賞した米パデュー大学の根岸英一特別教授も『若者よ、外国に出よ』と言っています。もっと外に出てリアルな体験を積んでほしい」

キヤノン・内田恒二社長

「読み、書き、そろばんという点では、最近、日本人の言葉が汚くなっているような気がします。先ごろ中国・大連の支社で日本語の弁論大会を行ったら、現地の人たちの美しい言葉の使い方に感動しました。日本語の素晴らしさを外国の人に教えてもらい、再認識しました。劇団四季はセリフが観客の耳に届くように母音をはっきりと発音する独特の訓練を積むそうです。本来であれば、こうした言葉の基本こそ、学校で磨くべきものだと思います」

三菱ケミカルホールディングス・小林喜光社長

「グローバル人材の不足を解決しなければなりません。先月、韓国・ソウルで開催された主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)を見ていると、国際会議は国のトップの品評会だと感じました。英国のキャメロン首相は演説がうまい。オバマ米大統領は少し元気が無かった。胡錦濤・中国国家主席は堂々と自信に満ちあふれていました。トップの立ち居振る舞いが国家の勢いを反映しているような印象を受けました。政治家だけではありません。産業界も含め、グローバルに通用する人材を育てなければ、国家の衰退を招きます」

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