/

ソニー 加藤優CFO「エクイティファイナンスは選択肢の1つ」

ソニーは10日、2012年3月期の連結最終損益(米国会計基準)が5200億円の赤字(前の期は2595億円の赤字)になったもようだと発表した。2月時点では2200億円の赤字と見込んでいたが、エレクトロニクス事業の不振に伴い繰り延べ税金資産を取り崩すことで赤字幅が拡大する。映画会社ののれん代の償却で2933億円の最終赤字を計上した95年3月期を上回り、同社として過去最大の赤字を計上する。加藤優最高財務責任者(CFO)との会見での主なやり取りは以下の通り。

――追加損失が発生した背景は。

記者会見で業績予想の修正を発表するソニーの加藤CFO(10日午後、東京都港区)

「繰り延べ税金資産に対して評価性の引当金を計上することなどで税金費用約3000億円を計上する。ただし、これは現金支出を伴わない。主に米国のグループ会社が納税する際に、12年3月期を含む直近の数年間で累積損失を計上する見込みになったことが影響しており、税金費用の8割を占める。米国では映画・音楽などエンターテインメント系の子会社もあるが収益は安定している。残る部分、コンシューマーエレクトロニクス事業は厳しい競争にさらされている。テレビ事業だけでなく、繁忙期の昨年10~12月期にタイ洪水の影響などで商品供給が思い通りにいかなかったのも響いた」

――2013年3月期の連結営業損益が1800億円の黒字と、前期見通しの950億円の赤字から大きく改善することも示した。

「詳細は5月10日の決算発表の場で説明する。ただ、テレビ事業の赤字は、明後日の12日の経営方針説明会でも説明するが、経営の一番大きな課題の一つと認識している。14年3月期の黒字転換に向けて、13年3月期は大きくステップを切る。韓国サムスン電子との液晶パネルの合弁を解消したが、今年1~3月期でその効果は表れている」

 ――今後も、追加で繰り延べ税金資産を取り崩す可能性はあるのか。

「昨年12月末時点で繰り延べ税金資産は約2900億円あり、今回はかなりの部分を取り崩す。3月末時点でどれくらい残るかという質問は、決算を締めていないので正確には言えないが、数百億円残るという程度だ。今回のような千億円単位(での取り崩し)は想定していない」

――現金支出を伴わない損失と強調するが、今回の損失拡大で自己資本は3000億円も毀損する。4月1日に就任した平井一夫社長兼最高経営責任者(CEO)ら新経営陣はどう受け止めているのか。

「マネジメントとしては重く受け止めており、仕方がないこととは認識していない。詳しくは12日の経営方針説明会で話すが、最終損益で巻き返しを図る」

――人員削減やエクイティファイナンス(新株発行を伴う資金調達)の必要性をどう考える。

「人員削減については昨日報道があったが会社としては発表しておらず、コメントは差し控えたい。ただ、収益改善に向けて色々な施策を打っていく。構造改革や事業ポートフォリオの見直しで外に切り出す事業もある。聖域なき改革を断行していく。エクイティファイナンスについては選択肢の1つとして検討するが、現時点で具体的なものを発表する段階にない」

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン