ヤマダ電機、中国出店見直しも 純利益42%減
13年3月期、テレビ苦戦に「日中」追い打ち

2012/11/8付
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家電量販店大手の業績が一段と悪化している。最大手、ヤマダ電機の2013年3月期の連結純利益は前期比42%減の340億円の見通しで、リーマン・ショック直後の09年3月期以来の4年ぶりの低水準に落ち込む。テレビ販売の急減で苦戦しているところに日中関係の悪化が重なり、成長を託した海外事業の計画に遅れが生じる可能性が出てきた。

「戦後、この業界が生まれて以来、かつてない低迷だ」。ヤマダ電の岡本潤副社長は8日、12年4~9月期連結決算の記者会見で危機感をにじませた。

主因はテレビ販売の急減だ。地上波デジタルへの移行が完了した昨夏までに「4年分のテレビ買い替え需要が出てしまった。来期まで厳しい状況が続きそうだ」(岡本副社長)という。テレビだけでなく、レコーダーなど周辺機器の販売も低調。環境配慮型の白物家電やスマートフォン(高機能携帯電話)は伸びるが、補えない。今期の連結売上高は前期比6%減る。単価の下落も採算を悪化させており、営業利益は36%減の見通しだ。

テレビ販売は苦戦が続く(東京都豊島区のヤマダ電機LABI1日本総本店)

テレビ販売は苦戦が続く(東京都豊島区のヤマダ電機LABI1日本総本店)

縮小する国内需要を打開しようと海外に打って出る戦略にも影が差す。ヤマダ電は中国で出店を増やし、現地の売上高を早期に1000億円に引き上げる計画だった。ただ日中関係が悪化し、現地の店舗では日本製品の不買運動の影響が出ている。「中国一極ではリスクがある。東南アジアで展開を模索したい」(岡本副社長)と中国に特化していた出店地域の見直しを示唆した。

買収で基本合意したベスト電器はインドネシアなどの海外展開で先行しているが、国内シェアに絡む公正取引委員会の審査が長引き、「独占禁止法上の問題で今後の事業計画が協議できない」(岡本副社長)。国内の不振を海外で補う計画に狂いが生じている。

他の家電量販大手も、相次ぎ業績見通しを下方修正している。ケーズホールディングスは先月、純利益が前期比39%減の144億円になると発表。エディオンも純利益が19%減の30億円と、増益予想から一転減益になると発表した。

同業他社の買収などで合理化を急ぐ動きが強まりそうで、株式市場では「逆風下で再編が続く」(国内証券)との見方が出ている。

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