花王の今期、純利益730億円 化粧品の構造改革奏功

2013/2/5付
保存
共有
印刷
その他

花王は5日、2013年12月期の連結純利益が730億円になりそうだと発表した。前期は決算期変更で9カ月間の決算だったため単純比較はできないが、前年の同期間と比べ16%の増益。05年3月期以来の最高益更新となる。化粧品事業でブランド絞り込みなどの構造改革を進めてきた効果が表れるほか、不振が続いたケミカル(化学)事業が持ち直す。

純利益の拡大は、繰り延べ税金資産の計上で税負担が減少することも寄与する。好業績を受け、年間配当は前期比2円増の64円と、24期連続の増配を予定している。最大300億円の自社株買いも実施し、株主配分を強化する。

売上高は4%増の1兆2700億円になる見通し。特に伸びるのがアジア事業で、13%の増収を見込む。中国では13年1月から現地生産の乳幼児用紙おむつの販売を開始。インドネシアでも生理用品の販売好調が続いている。

営業利益は4%増の1160億円。化粧品事業は傘下のカネボウでブランドを絞り込み、マーケティング費用を集中的に投下するなど効率化を進め、採算が改善する。

電子部品用洗浄剤や界面活性剤などを扱うケミカル事業は「下期(7~12月期)から販売価格と連動する原料価格が底打ちするうえ、世界景気の持ち直しで需要の回復を見込む」(沢田道隆社長)。為替も円安・ドル高が進行しており、アジアや米国が増益となる。

一方で、今期の減益を予想するのは、国内の紙おむつや飲料などを扱う「ヒューマンヘルスケア事業」。「プライベートブランド(PB)が増えても存在感を発揮できるシェア1位の商品を増やすため、積極的に経費を投入する」(沢田社長)方針。販売は伸びる見通しだが、コスト増で営業減益になる。

同日発表した12年12月期連結決算は、売上高が1兆125億円(前年の同期間比横ばい)、純利益が623億円(同20%増)だった。

併せて15年12月期を最終年度とする中期経営計画も発表した。最終年度には売上高が今期予想比10%増の1兆4000億円、営業利益が同29%増の1500億円と、それぞれ過去最高を目指す。アジアを中心に海外事業を強化し、海外売上高比率は30%と、前期に比べて3ポイント引き上げる。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]