製薬大手の4~6月、3社が最終減益に 特許切れなど響く

2011/8/2付
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製薬大手4社の2011年4~6月期連結決算が2日、出そろった。武田薬品工業の純利益が18%増えた一方、主力薬の米国での特許切れ影響でエーザイアステラス製薬第一三共は大幅減益となった。通期では前期発売の新薬の伸びで第一三共を除く3社が最終増益を見込む。

武田は主力の抗潰瘍剤「プレバシド」の特許切れの影響が前年同期までに一巡したほか、前期発売の新薬が国内で順調に伸びたのが大きい。米国を中心に人員削減を実施したことも増益につながった。

製薬大手は、収益をけん引してきた主力品が10年前後に特許切れを迎えている。これらが後発薬に置き換わるタイミングも、純利益の明暗を分けた。

足元も特許切れの影響が続くエーザイでは純利益が3割近く減少した。主力のアルツハイマー型認知症治療剤「アリセプト」が後発品の相次ぐ発売もあって米国での売上高が約9割減少した。

アステラスも排尿障害改善剤「ハルナール」や免疫抑制剤「プログラフ」が特許切れの影響で減収となった。前期買収した米OSIファーマシューティカルズの無形資産やのれん代の償却費用も利益を圧迫した。

第一三共の純利益も23%減った。特許切れにより合成抗菌剤「クラビット」の米国向け輸出が減った。米での独占販売権を追い風に前年同期に売り上げを伸ばした抗ウイルス剤「バラシクロビル」の反動減もあった。

4~6月期に大幅減益となった3社のうち、アステラスとエーザイは12年3月期通期では増益を見込んでいる。

エーザイの土屋裕専務執行役は記者会見で「ほぼ計画線上で順調なスタート」とした。4~6月期の減益要因となったアリセプトの特許切れの影響が一巡するほか、「ハラヴェンなどがん領域は想定を上回って推移している」ためだ。一方、第一三共は新製品発売に向け販売促進費用を積み増す結果、4社で唯一、通期でも最終減益の見通し。

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