2019年6月27日(木)

ギリシャ危機は「目覚まし時計」 日銀総裁が講演

2010/5/31付
保存
共有
印刷
その他

日銀の白川方明総裁は31日に都内の日本記者クラブで講演し、ギリシャ危機について「多くの国にとって『目覚まし時計』であったと受け止められている」と述べた。「財政の信認が崩れてしまうと、市場の急速な変化を通じて経済活動に大きな打撃を与える」とも指摘。ギリシャを他山の石として、国債価格の急落を招かぬように財政の健全化を急ぐ必要があると強調した。

一昨年秋の金融危機後、日本を含む多くの国が大規模な財政出動で景気の下支えを目指した。白川総裁は危機克服に果たした効果を認めつつも、「財政政策は決して打ち出の小づちではなく、原資の国債は最終的には一国の経済活動から生まれる付加価値によって返済しなければならない」と警鐘を鳴らした。

日本経済の将来については「潜在成長率や生産性の低下に歯止めをかけるには、イノベーションの努力が重要」と述べ、民間企業や金融機関の奮起に期待を示した。政府の役割にも言及し、「規制や税制などは、状況に応じて常に見直していかなければならない」と対応を促した。日銀が検討中の新たな貸し出し策を巡っては「できるだけ早く集中的に使ってほしい」と述べた。

足元の国内経済は「物価安定のもとでの持続的な成長経路への復帰に向け、着実に歩を進めている」と語った。物価は「需給バランスが昨年春ごろから改善し始め、その影響がそろそろ及び始めている」として下落幅の縮小に自信を示した。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報